COLUMN

熊本ワイン

熊本県北部、山鹿市菊鹿町に居を構える熊本ワインファームの菊鹿ワイナリー。大分県と福岡県の県境に近く、阿蘇山の西側に位置する。1999年に創業した熊本ワインファームが菊鹿にワイナリーをオープンしたのは2018年。緑に囲まれた広大な敷地には、ブドウ畑とワイン醸造所の他に、試飲カウンターがあるワインショップやカフェ、ピザやパスタなどのテイクアウトやイートインスペースまで完備されていて、ゆったりと自然と楽しみながら時間を過ごすことができる

手前の赤い屋根にはテイクアウトやイートインスペースがあり、奥のシックな茶色とグレーの建物に醸造所とワインショップ、カフェがある
▲ 手前の赤い屋根にはテイクアウトやイートインスペースがあり、奥のシックな茶色とグレーの建物に醸造所とワインショップ、カフェがある。
カフェの様子。KIKUKA WINERYと透けて見える文字が素敵。
▲ カフェの様子。KIKUKA WINERYと透けて見える文字が素敵。

今回はこの場所で西村さんにお話しをお伺いした。西村さんは、2009年に熊本ワインファームが国際ワイン品評会「ジャパン・ワイン・チャレンジ」の新世界白ワイン部門で日本産初の最優秀賞を獲得したというニュースを聞き、同社に魅力を感じ入社を決意。以来、醸造家としてワインと向き合う日々を過ごされている。

すらっとした長身にくしゃっとした笑顔とホンワカとした口調が魅力的な西村さん。
▲ お父様が命名されたという「理法」という素敵なお名前を持つ岩下さん。「お寺とは何の関係もありません」と仰っておられたが、穏やかで真面目、実直なお人柄にzenを感じずにはいられない。名は体を現すということだろうか。

サルビアの花が教えてくれた菊鹿町のポテンシャル

サルビアの花
▲ サルビアの花。引用 >> HORTIのサイトから。

熊本ワインファームの最初のワイナリーは熊本市内にある熊本ワイナリー。ワイナリーはヒトもカネも必要となる事業だ。もちろんワイン造りにとって肝になるのはブドウ栽培。しかし、いきなり自分達だけでブドウ栽培とワイン醸造を両立させるのは難しい。そこで、ブドウ栽培に適した土地を発掘し、そこの農家さんに栽培をお願いしようと考えた。
県内にある様々な場所を探している中、菊鹿町を訪れた際にサルビアの花が咲いていたのを発見する。しかもとてもきれいな発色だったそう。それを見てピンとくる。これだけキレイに発色しているということは、昼夜の寒暖差があるからに違いない!ということは、ここはブドウ栽培にとってもいい環境に違いない…!と。